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Japan Pavilion: 15th International Architecture Exhibition 2016 – Venice Biennale

成瀬・猪熊建築設計事務所

「縁(en)」というテーマについてどのように考えて参加されたのでしょうか。

現在、人の動きが流動化するとともに年齢は高齢化し、家は単身世帯が最も多くなった一方で、会社も終身雇用が崩壊し、コミュニティ単位は「個(孤)」という時代へと突入しつつあります。

私たちは、こうした状況を悲観的に捉えるのではなく、いったん「個」に還元された状態から、血縁や地縁にも関係なく自由に繋がる、新しい関係の構築に興味があります。過去の農村的なつながりを懐かしむのではなく、個人同士から繋がるからこそできるような、多様で幸せな社会を目指すことが、私たちの世界観です。

こうした、これからの時代らしい人の関わりを表す語として、私たちはシェアという言葉を積極的に使っているのですが、イメージが固定されていないがゆえに、分かりにくさもあります。

今回設定されたテーマ「縁」はそうした中で、私たちにとって、とてもしっくりくる言葉でした。地縁といった、古いコミュニティも含んでいながら、同時に一期一会の出会いのような意味も含みます。古くから使われる言葉であると同時に、私たちが今の日本に必要だと考えてきた「個が自由に繋がる」関係にも近いように思えました。今回の展覧会は、同時代の建築家の作品が複数集まることで、現代的な縁とは何なのかということを、あぶり出すような場になるのではないかという気がしています。

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