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Japan Pavilion: 15th International Architecture Exhibition 2016 – Venice Biennale

能作アーキテクツ

「縁(en)」というテーマについてどのように考えて参加されたのでしょうか。

われわれは、静岡県浜松市を拠点として活動しており、これまで手がけたプロジェクトの過半数が、事務所から直径1km以内に集中するなど、特定の地域に密接に関わって設計活動を展開することを模索しています。普段から人や「モノ」の、かなり具体的で直接的な関係性の中で建築を考えているため、今回の「縁」というテーマは、われわれにとっては実に馴染みやすいものでした。

ただ、「縁」を「関係性」だと考えると、あらゆる物事は関係性の中で成り立っているので、何にでも当てはまってしまいます。今回は「モノ」の縁、というカテゴリーに分類されているということもあったので、われわれのプロジェクトにおいて、どのように「モノ」が見出され、あたらしい文脈に位置づけられているのかを示そうと考えました。そのために、単体のプロジェクトを解説するのではなく、複数のプロジェクトについて、それぞれどのような「モノ」の捉え方がされたのかを展示します。

また、これまでのプロジェクトを紹介するだけではなく、「モノ」の縁を展示するならば、展示会場に直接「モノ」を展示したいと考えました。そのとき、これまでのプロジェクトの端材やモックアップのようなものを持っていくのではなく、場所と密接にかかわった「モノ」の展開を見せるため、ヴェネチアの材料を用いて、現地で「実物」を制作することにしました。なぜなら、「モノ」の縁についての取り組みであれば、「モノ」そのものよりも、その「捉え方」を持っていったほうが、よりクリアに「縁」について伝えることができると考えたためです。

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