タイトル

Japan Pavilion: 15th International Architecture Exhibition 2016 – Venice Biennale

ステートメント

若年層を中心に失業が慢性化し、格差や貧困の度合いが日々昂進している今日の日本において、戦後の「高度経済成長」はもはや遠い過去の歴史的事象のようなものとなってしまった。近代日本の「経済成長」とともに創りだされた建築作品のいくつかは世界に誇れるものであったが、輝ける日本の「近代建築の変化100年」は、前回のヴェネチア・ビエンナーレ日本館において「現代建築の倉」に収蔵され、「高度経済成長」をピークに生み出された建築作品の数々はすでに歴史家の対象となっている。

情報環境を劇的に変化させたインターネットの普及など、時代の指標となる事象はさまざまにあるが、競争原理をその核にすえた新自由主義は、戦争やテロ、放射性物質による環境汚染などと異なり、すぐ目の前にある脅威とはとらえにくいものの、いまや社会の隅々にまで浸透してその屋台骨を深く蝕んでいる。とはいえ、「進歩」といった大きな物語、メタ物語が社会のエンジンとして駆動したモダンの時代、そして高度成長期とは異なり、こうした現状、動向に抗して目標となる未来の姿を描いてそこに向かっていくこともできず、われわれの社会には閉塞感のようなものが暗く、重く覆いかぶさっている。

そしてさらに3.11以降の喪失感が加わったなかで、日本の社会は大きな転換期を迎えており、近代国家の描いた「都市における幸せな家族像」が崩壊する一方で、「“SHARING”(価値観やライフスタイルなどを共有)する新たな共同体」が出現しはじめている。このような時代にわれわれの建築はどのようにつくられているのか。そして、どこへ向かおうとしているのか―われわれがいま注目するのは、その多くが、モダン・ムーヴメントのプロパガンダ装置であった建築雑誌などを華やかに飾るようにも、また、近代国家を形成してきたこれまでの建築の枠組みのなかでそれらを大きく変えるような力を秘めているようにも―少なくとも表面上においては―見えない建築群である。それは、今までの社会のあり方、それぞれのさまざまな関係性、すなわち本展のテーマである「縁」を変えることに重点を置いているからと考えられる。

本展では、大きな物語やなんらかの旗印のもと、モダン・ムーヴメントに見られたような運動体を形成するということなく、直面した状況課題に対して、それぞれ個々に戦われているその戦いの多様な様相を見てみようと思う。困難な状況を超えて生き延びる(survive)ためのこの最前線(front)での戦いは、まだ胎動を始めたばかりのものが多いかもしれないが、社会変革のベースをつくっていく、そんな潜在可能性をもっている。

山名善之

STATEMENT

In contemporary Japan, where unemployment, particularly among the young, has become chronic, and inequality and poverty grow worse every day, the high-growth economy of the postwar era is now a historical event that belongs to the distant past. Though there are several world-renowned works of architecture that emerged in tandem with economic growth in modern Japan, the brilliant Japanese “century of change in modern architecture” was preserved in A Storehouse of Contemporary Japanese Architecture, the exhibition held in the Japan Pavilion at the last Venice Biennale, and many architectural works that emerged at the height of the growth period have become subjects for historians.

A wide range of phenomena acts as an index of our times, such as the popularization of the Internet and other developments that have dramatically altered the information environment. But neoliberalism, rooted in the principle of competition, has deeply eroded the framework that permeates every corner of society – despite the fact that it does not appear to be an immediate threat like war, terrorism or environmental pollution caused by radioactive materials. Nonetheless, unlike the modern era, driven by a social engine powered by the overarching, meta-narrative of “progress,” and the high-growth period, we are unable to form or pursue a clear picture of the future that might counteract such circumstances and trends. This has caused a dark heavy, layer of despair to descend upon our society.

With the additional sense of loss that arose in the aftermath of the Great East Japan Earthquake, which occurred on March 11, 2011, Japanese society is currently on the verge of a huge turning point. While the notion of a happy family life in the city, created by the modern state, has collapsed, a new community, based on “sharing” (values, lifestyles, etc.) has appeared in its place. How is our architecture changing to fit this new era? And where is our architecture headed? Many of the things that we are now focusing on have the potential to exert huge changes (at least superficially) on beautiful decorative elements such as architecture magazines (a propaganda tool for Modernism), and the architectural framework shaped by the modern state that is concealed in many buildings. This is why it is essential to place a strong emphasis on altering the state of society and various relationships – or in other words, the en (connections, relation, ties, chance, edge, fringe, rim), which serve as the theme of this exhibition.

This exhibition will not attempt to formulate a vehicle, such as that seen in Modernism, based on a big narrative or some kind of slogan. Instead, it will examine a variety of aspects of individual struggles in the fight against the conditions and issues that we are currently confronting. Though this fight, being waged on the front lines to ensure that we can survive these difficult conditions, may be in its infancy, it has the latent potential to serve as a basis for social change.

Yoshiyuki Yamana

3つのテーマと出展作品

人のen

1-1
不動前ハウス

不動前ハウス

常山未央/mnm
1-2
ヨコハマアパートメント

ヨコハマアパートメント

西田司+中川エリカ
1-3
LT城西

LT城西

成瀬・猪熊建築設計事務所
1-4
食堂付きアパート

食堂付きアパート

仲建築設計スタジオ

モノのen

高岡のゲストハウス

高岡のゲストハウス

能作アーキテクツ
2-2
駒沢公園の家

駒沢公園の家

今村水紀+篠原勲/miCo.
2-3
15Aの家

15Aの家

レビ設計室
2-4
躯体の窓

躯体の窓

増田信吾+大坪克亘
2-5
不動前ハウス

渥美の床

403architecture [dajiba]
2-6
調布の家

調布の家

青木弘司建築設計事務所

地域のen

3-1
神山町プロジェクト

神山町プロジェクト

BUS
3-2
馬木キャンプ

馬木キャンプ

ドットアーキテクツ

キュレーター

山名善之|やまなよしゆき

東京理科大学理工学部建築学科教授
フランス政府公認建築家DPLG、博士(美術史)
専門:建築史・意匠学、アーカイブズ学

ICOMOS、DOCOMOMOのメンバーとして建築保存(近現代建築)、文化遺産分野で活動。
1966年東京都文京区生まれ。1990年東京理科大学卒業。香山アトリエ/環境造形研究所、パリ・ベルヴィル建築学校DPLG課程(フランス政府給費留学生)、パリ大学パンテオン・ソルボンヌ校博士課程。アンリ・シリニア・アトリエ(パリ・文化庁在外派遣芸術家研修員)、ナント建築大学契約講師等を経て、2002年より東京理科大学勤務。

山名善之

制作委員会

菱川勢一|ひしかわせいいち

クリエイティブディレクター、映像作家/写真家
DRAWING AND MANUALファウンダー、武蔵野美術大学教授

1969年東京生まれ。レコード会社、家電メーカー宣伝部、海外音楽チャンネル番組制作、ハリウッド映画予告編制作など多岐にわたる経験を持ち、TVCMやミュージックビデオの映像監督、企業ブランディングやWebサイトのアートディレクター、ファッションやイベントなどの舞台監督を歴任。ニューヨークADC賞、ロンドン国際広報賞など国際的な受賞多数。2011年に監督を務めたNTTドコモのCM「森の木琴」がカンヌライオンズにて三冠を受賞。

菱川勢一

内野正樹|うちのまさき

エディター

1960年静岡県生まれ。雑誌『建築文化』で、ル・コルビュジエ、ミース・ファン・デル・ローエら巨匠の全冊特集を企画・編集するほか、映画や思想、美術等、他ジャンルと建築との接点を探る特集も手がける。同誌編集長を経て、『DETAIL JAPAN』を創刊。現在、ecrimageを主宰。著書に『一流建築家のデザインとその現場』、『表参道を歩いてわかる現代建築』(以上、共著)、『パリ建築散歩』(大和書房、2014)がある。

内野正樹

篠原雅武|しのはらまさたけ

大阪大学国際公共政策研究科特任准教授
京都大学人文科学研究所非常勤講師、博士(人間・環境学)
専門:哲学、思想史、都市空間論

1975年神奈川県生まれ。1999年京都大学総合人間学部卒業。2007年京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。2012年より、大阪大学公共政策研究科特任准教授。著書として、『公共空間の政治理論』(人文書院、2007)、『空間のために:遍在化するスラム的世界のなかで』(以文社、2011)、『全-生活論: 転形期の公共空間』(以文社、2012)、『生きられたニュータウン:未来空間の哲学』(青土社、2015)。

篠原雅武

出展作家

mnm|常山未央|つねやまみお

1983年神奈川県生まれ。2005年東京理科大学工学部第二部建築学科卒業。2005-2006年ブノート・ザパタアーキテクツ(スイス)。2006-2008年スイス政府給費留学生。2008年スイス連邦工科大学ローザンヌ校建築学科修士課程修了。2008-2012年HHFアーキテクツ(スイス)勤務。2012年mnm設立。2013-2015年東京理科大学工学部第二部建築学科補手、2015年より同校助教。2014年より武蔵野美術大学造形学部建築学科非常勤講師。

常山未央

西田司|にしだおさむ

1976年神奈川県生まれ。1999年横浜国立大学卒業。建築設計SPEED STUDIO設立・主宰。2002-2007年東京都立大学大学院助手。2004年オンデザインパートナーズ設立。2005-2009年横浜国立大学(YGSA)助手。現在東京大学、東京理科大学非常勤講師。

西田司

中川エリカ|なかがわえりか

1983年東京都生まれ。2005年横浜国立大学工学部建設学科建築学コース卒業。2007年東京藝術大学大学院美術研究科修了。2007-2014年オンデザイン勤務。2014年中川エリカ建築設計事務所設立。2014年より横浜国立大学大学院Y-GSA設計助手。

中川エリカ

仲建築設計スタジオ|仲俊治|なかとしはる

1976年京都府生まれ。1999年東京大学工学部建築学科卒業。2001年東京大学大学院工学系研究科建築学専攻修了。2001-2008年株式会社山本理顕設計工場勤務。2009年株式会社仲建築設計スタジオ設立。2009-2011年横浜国立大学大学院Y-GSA設計助手。2011-2014年東京都市大学非常勤講師。2013年より横浜国立大学非常勤講師、2014年より明治大学非常勤講師。2015年より東京大学非常勤講師。

仲俊治

仲建築設計スタジオ|宇野悠里|うのゆうり

1976年東京都生まれ。1999年東京大学工学部建築学科卒業。2001年東京大学大学院工学系研究科建築学専攻修了。2001-2013年株式会社日本設計勤務。2013年より株式会社 仲建築設計スタジオ共同主宰。

宇野悠里

能作アーキテクツ|能作文徳|のうさくふみのり

1982年富山県生まれ。2005年東京工業大学建築学科卒業。2007年東京工業大学大学院建築学専攻修士課程修了。2008年Njiric+Arhitekti勤務。2010年東京工業大学補佐員。2010年能作文徳建築設計事務所設立。2012年東京工業大学大学院建築学専攻博士課程修了。2012年より東京工業大学大学院建築学専攻助教。

能作文徳

miCo.|今村水紀|いまむらみずき

1975年神奈川県生まれ。1999年明治大学理工学部建築学科卒業。2001–2008年妹島和世建築設計事務所勤務。2008年miCo.設立。現在女子美術大学、日本工業大学、明治大学、東京理科大学、日本大学非常勤講師。

今村水紀

miCo.|篠原勲|しのはらいさお

1977年愛知県生まれ。2003年慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了。2003–2012年SANAA勤務。2008年miCo.設立。現在女子美術大学非常勤講師。

篠原勲

レビ設計室|中川純|なかがわじゅん

1976年神奈川県生まれ。2003年早稲田大学理工学部建築学科卒業。2003-2006年難波和彦・界工作舎勤務。2006年レビ設計室設立。2013年早稲田大学理工学研究所研究員。2014年より早稲田大学大学院田辺新一研究室在籍。

中川純

青木弘司建築設計事務所|青木弘司|あおきこうじ

1976年北海道生まれ。2001年北海学園大学工学部建築学科卒業。2003年室蘭工業大学大学院修了。2003-2011年藤本壮介建築設計事務所。2011年青木弘司建築設計事務所設立。2012年武蔵野美術大学、2013年東京造形大学、2013-2015年東京理科大学非常勤講師。2015年より東京大学非常勤講師。

青木弘司

403architecture [dajiba]|彌田徹|やだとおる

1985年大分県生まれ。2008年横浜国立大学建設学科建築学コース卒業。2011年筑波大学大学院芸術専攻貝島研究室修了。2011年403architecture [dajiba]設立。現在、筑波大学非常勤講師。

彌田徹

403architecture [dajiba]|辻琢磨|つじたくま

1986年静岡県生まれ。2008年横浜国立大学建設学科建築学コース卒業。2010年横浜国立大学大学院建築都市スクールY­GSA修了。2010年Urban Nouveau*勤務。2011年メディアプロジェクト・アンテナ企画運営。2011年403architecture [dajiba]設立。現在、滋賀県立大学、大阪市立大学非常勤講師。

辻琢磨

403architecture [dajiba]|橋本健史|はしもとたけし

1984年兵庫県生まれ。2005年国立明石工業高等専門学校建築学科卒業。2008年横浜国立大学建設学科建築学コース卒業。2010年横浜国立大学大学院建築都市スクールY­GSA修了。2011年403architecture [dajiba]設立。現在、名城大学、筑波大学非常勤講師。

橋本健史

BUS|伊藤暁|いとうさとる

1976年東京都生まれ。2000年横浜国立大学工学部建設学科卒業。2002年横浜国立大学大学院工学研究科修士課程修了。2002-2006年aat+ヨコミゾマコト建築設計事務所勤務。2007年伊藤暁建築設計事務所設立。

伊藤暁

BUS|坂東幸輔|ばんどうこうすけ

1979年徳島県生まれ。2002年東京藝術大学美術学部建築科卒業。2002-2004年スキーマ建築計画勤務。 2008年ハーバード大学大学院デザインスクール修了。2009年ティーハウス建築設計事務所勤務。2010年坂東幸輔建築設計事務所設立。2010年BUS設立。2010-2013年東京藝術大学美術学部建築科教育研究助手。2013年aat+ヨコミゾマコト建築設計事務所勤務。2015年より京都市立芸術大学講師。

山名善之

BUS|須磨一清|すまいっせい

1976年東京都生まれ。1999年慶應義塾大学環境情報学部卒業。2002年コロンビア大学建築修士科卒業。2004-2007年ROCKWELL GROUP勤務。2007-2010年VOORSANGER ARCHTECHTS勤務。2011年須磨設計設立。

須磨一清

ドットアーキテクツ|家成俊勝|いえなりとしかつ

1974年兵庫県生まれ。1998年関西大学法学部法律学科卒業。2000年大阪工業技術専門学校夜間部卒業。2004年ドットアーキテクツ共同主宰。現在京都造形芸術大学特任准教授、大阪工業技術専門学校非常勤講師。

家成俊勝

ドットアーキテクツ|赤代武志|しゃくしろたけし

1974年兵庫県生まれ。1997年神戸芸術工科大学芸術工学部環境デザイン学科卒業。北村陸夫+ズーム計画工房、宮本佳明建築設計事務所を経て、2004年ドットアーキテクツ共同主宰。現在大阪工業技術専門学校特任教員、神戸芸術工科大学非常勤講師。

赤代武志

会場デザイン

teco|金野千恵|こんのちえ

1981年神奈川県生まれ。2005年東京工業大学工学部建築学科卒業。同大学院在学中、スイス連邦工科大学奨学生。2011年東京工業大学院博士課程修了、博士(工学)取得。2011-12年神戸芸術工科大学大学院助手、KONNO設立。2013年より日本工業大学助教。2015年teco設立。

金野千恵

teco|アリソン理恵|ありそんりえ

1982年宮崎県生まれ。2005年東京工業大学工学部建築学科卒業。2011年東京工業大学大学院博士課程単位取得退学。2011-14年ルートエー勤務。2014-15年アトリエ・アンド・アイ坂本一成研究室勤務。 2015年teco設立。

アリソン理恵

クレジット

15回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展 日本館展示
en[縁]:アート・オブ・ネクサス

会期:2016年5月28日~11月27日
会場:ヴェネチア・ビエンナーレ日本館(ジャルディーニ地区)
主催:国際交流基金
キュレーター:山名善之
制作委員会:菱川勢一、内野正樹、篠原雅武
グラフィックデザイン:刈谷悠三/neucitora

特別助成 :公益財団法人石橋財団
協賛:前田建設工業株式会社、YKK AP株式会社 窓研究所、日新工業株式会社、株式会社栄港建設、株式会社森國酒造、株式会社トーン・アップ、株式会社安井建築設計事務所、日本工業大学

Curator

Yoshiyuki Yamana

Professor, Department of Architecture, Tokyo University of Science
French-registered Architect (DPLG), Doctorate in Art History
Specialties: Architectural Design, Architectural History, and Archival Science
Senior Curator, the National Archive of Modern Architecture
Visiting Researcher, the National Museum of Western Art
Advisory Board member, DOCOMOMO International
Vice-Chairman, Docomomo Japan
Committee member, ICOMOS Japan

Born in 1966 in Tokyo, Yoshiyuki Yamana graduated from the Department of Architecture at Tokyo University of Science (TUS) in 1990, and worked at Koyama. Receiving a scholarship for foreign students from the French government, he studied at Ecole Nationale Supérieure d'Architecture de Paris-Belleville and obtained obtain a degree in architecture (DPLG). He then obtained a doctoral degree from the Université Paris 1 Panthéon-Sorbonne. After being trained at the Henri Ciriani Atelier, as part of the Agency for Cultural Affairs’ overseas training program for artists, he worked as a contract lecturer at the Ecole d'architecture, Nantes, the Archives de France, and the Institut français d’architecture. He began working at the Department of Architecture of TUS in 2002.

Yoshiyuki Yamana

Production Committee

Seiichi Hishikawa

Creative Director
Filmmaker/Photographer
Founder, DRAWING AND MANUAL
Professor, Musashino Art University

Born in 1969 in Tokyo. Through a wide variety of working career at a record company and PR of an electronics manufacturer; producing overseas music programs and hollywood movie previews, he has directed many TVCM, music videos, corporate sites or web brandings, and fashion events and theatoricals. Gained many international prizes such as NYADC and London International Awards and in 2011, he was triple awarded at Cannes Lions International Festival of Creativity with his directorial webCM for Docomo, “Xylophone”.

Seiichi Hishikawa

Masaki Uchino

Editor

Masaki Uchino was born in 1960 in Shizuoka Prefecture. In addition to planning and producing whole magazine features on master architects, such as Le Corbusier and Mies van der Rohe, for the magazine Kenchiku Bunka [Architectural culture], he searched for common points of contact between architecture and genres such as film, philosophy, and art. After working as editor of the same magazine, he founded a new publication called DETAIL JAPAN. He is currently the director of ecrimage. His published works include Ichiryu Kenchikuka no Dezain to Sono Genba [Designs and sites of top architects], and Omotesando wo Aruite Wakaru Gendai Kenchiku [Understanding contemporary architecture by walking through Omotesando] (both of which he co-wrote), and Pari Kenchiku Sanpo (A walking guide to Paris architecture).

Masaki Uchino

Masatake Shinohara

Specially Appointed Associate Professor, Osaka University
Part-time Lecturer, Kyoto University
Doctorate in Human and Environmental Studies
Specialties: Philosophy, History of Thought, Urban Space Theory

Masatake Shinohara was born in 1975 in Kanagawa Prefecture. After graduating from the Faculty of Integrated Human Studies, Kyoto University, he went on studying at the Graduate School of Human and Environment Studies of the same university for a doctoral program. He currently serves as a specially appointed associate professor at Osaka School of International Public Policy, Osaka University. His publications include Kokyo Kukan no Seiji Riron [Political theory of public space] (Jimbun Shoin, 2007), Kukan no tame ni: Henzaika suru Suramuteki Shakai no Nakade [For spaces: In omnipresent slum-like world] (Ibunsha, 2011), Zen-Seikatsuron: Tenkeiki no Kokyo Kukan [An essay on the conception of whole-life: public space in transformation] (Ibunsha, 2012), and Ikirareta Nyu Taun: Mirai Kukan no Tetsugaku [On the lived New Town: philosophy of future space] (Seidosha, 2015)

Masatake Shinohara

Exhibitors

mnm|Mio Tsuneyama

Born in in 1983 Kanagawa Prefecture, Mio Tsuneyama graduated from Tokyo University of Science (TUS) in 2005. She did an internship at Bonhôte Zapata Architectes Genève, Switzerland from 2005 to 2006. From 2006 to 2008, she was given Swiss International Student Bourse and completed a graduate course in architecture at École Polytechnique Fédéral de Lausanne, Switzerland in 2008. After working at HHF Architects Basel, Switzerland, she established Studio mnm in 2012. She worked as an assistant at TUS from 2013 and became an assistant professor in 2015. She also started teaching at Musashino Art University as a part-time lecturer in 2014.

Mio Tsuneyama

Osamu Nishida

Osamu Nishida was born in 1976 in Kanagawa Prefecture. He graduated from Yokohama National University in 1999. In 2002, he established the architecture firm Speed Studio. From 2002 to 2007 he worked as a graduate assistant at Tokyo Metropolitan University Graduate School, and he established ondesign in 2004. He worked as an assistant at Yokohama Graduate School of Architecture (Y-GSA) from 2005 to 2009 and currently works as a part-time lecturer at the University of Tokyo and TUS.

Osamu Nishida

Erika Nakagawa

Erika Nakagawa was born in 1983 in Tokyo. She graduated from Yokohama National University in 2005 and obtained her master’s degree from Graduate School of Fine Arts, Tokyo University of the Arts in 2007. She worked at ondesign between 2007 and 2014. In 2014, she established erika nakagawa office and started working as a design assistant at Y-GSA.

Erika Nakagawa

Naruse Inokuma Architects|Jun Inokuma

Born in 1977 in Kanagawa Prefecture, Jun Inokuma earned a master’s degree in architecture from the University of Tokyo in 2004. He worked at Chiba Manabu Architects until 2006, and established Naruse Inokuma Architects with Yuri Naruse in 2007. He became an assistant professor at Tokyo Metropolitan University in 2008.

猪熊純

Naruse Inokuma Architects|Yuri Naruse

Yuri Naruse was born in 1979 in Aichi Prefecture. In 2007, she completed her doctoral program in architecture at the University of Tokyo and established Naruse Inokuma Architects with Jun Inokuma. She became a project research associate at the graduate school of the University of Tokyo in 2009 and a research associate at the same school in 2010.

Yuri Naruse

Naka Architects’ Studio|Toshiharu Naka

Toshiharu Naka was born in 1976 in Kyoto Prefecture. After graduating from the Department of Architecture at the University of Tokyo in 1999, he earned a master’s degree in architecture from the University of Tokyo in 2001. He worked at Riken Yamamoto & Field Shop from 2001 to 2008, and established Naka Architects’ Studio in 2009. Then he worked as a design assistant at Y-GSA from 2009 to 2011. He also worked as a part-time professor at Tokyo City University from 2011 to 2014, Yokohama National University from 2013 to the present, Meiji University from 2014 to the present, and University of Tokyo from 2015.

Toshiharu Naka

Naka Architects’ Studio|Yuri Uno

Yuri Uno was born in 1976 in Tokyo. After graduating from the Department of Architecture at the University of Tokyo in 1999, she earned a master’s degree in architecture from the University of Tokyo in 2001. She worked at Nihon Sekkei from 2001 to 2013 and joined Naka Architects’ Studio as a partner in 2013.

Yuri Uno

Nousaku Architects|Fuminori Nousaku

Born in 1982 in Toyama Prefecture, Fuminori Nousaku graduated from the Department of Architecture and Building Engineering at the Tokyo Institute of Technology in 2005. He then earned a master’s degree from the same institute in 2007. After working at Njiric+Arhitekti in 2008, he became a research associate at the Tokyo Institute of Technology in 2010. He established Fuminori Nousaku Architects in 2010 and obtained a doctorate in architecture from the Tokyo Institute of Technology in 2012. In the same year, he became an assistant professor at the same institute.

Fuminori Nousaku

Nousaku Architects|Junpei Nousaku

Junpei Nousaku was born in 1983 in Toyama Prefecture. He graduated from the Department of Architecture at the Musashi Institute of Technology (now Tokyo City University) in 2006. After working at Go Hasegawa & Associates from 2006 to 2010, he established Junpei Nousaku Architects in 2010.

Junpei Nousaku

miCo.|Mizuki Imamura

Mizuki Imamura was born in 1975 in Kanagawa Prefecture and graduated from the Department of Architecture at Meiji University in 1999. After working at SANAA from 2001 to 2008, she established miCo. in 2008. She currently works as a part-time lecturer at Joshibi University of Art and Design, Nippon Institute of Technology, Meiji University, TUS, and Nihon University.

Mizuki Imamura

miCo.|Isao Shinohara

Isao Shinohara was born in 1977 in Aichi Prefecture. He obtained his master’s degree from the Graduate School of Media and Governance of Keio University in 2003. While working at SANAA from 2003 to 2012, he established miCo. in 2008. He currently works as a part-time professor at Joshibi University of Art and Design.

Isao Shinohara

Levi Architecture|Jun Nakagawa

Jun Nakagawa was born in 1976 in Kanagawa Prefecture. After graduating from the Department of Architecture at Waseda University in 2003, he worked at the Kazuhiko Namba + Kai Workshop until 2006. He established Levi Architecture in 2006 and became a researcher at Research Institute for Science and Engineering Waseda University in 2013. In the following year, he joined the Shin-ichi Tanabe Laboratory at Waseda University. He currently works as a part-time lecturer at the University of Tokyo and Tokyo Metropolitan University.

Jun Nakagawa

Shingo Masuda+Katsuhisa Otsubo Architects|Shingo Masuda

Shingo Masuda was born in 1982 in Tokyo and graduated from Musashino Art University in 2007. He established Shingo Masuda+Katsuhisa Otsubo Architects with Katsuhisa Otsubo in 2007. He started working as a part-time lecturer at Musashino Art University in 2010. He also serves as a visiting critic at Cornell University in 2015

Shingo Masuda

Koji Aoki Architects|Koji Aoki

Koji Aoki was born in 1976 in Hokkaido. After graduating from the Department of Architecture and Building Engineering at Hokkai Gakuen University in 2001, he earned a master’s degree from Muroran Institute of Technology in 2003. He worked at Sou Fujimoto Architects between 2003 and 2011, and then he established Koji Aoki Architects in 2011. He has worked as a part-time lecturer at Musashino Art University in 2012, Tokyo Zokei University in 2013, Tokyo University of Science from 2013 to 2015, and the University of Tokyo in 2015.

Koji Aoki

403architecture [dajiba]|Toru Yada

Toru Yada was born in 1985 in Oita Prefecture. After graduating from the Department of Architecture and Building Science at Yokohama National University in 2008, he obtained a master’s degree from momoyo kaijima lab. of University of Tsukuba in 2011. He established 403architecture [dajiba] in 2011. He currently works as a part­time lecturer at University of Tsukuba.

Toru Yada

403architecture [dajiba]|Takuma Tsuji

Takuma Tsuji was born in 1986 in Shizuoka Prefecture. After graduating from the Department of Architecture and Building Science at Yokohama National University in 2008, he obtained a master’s degree from Yokohama Graduate School of Architecture in 2010. He then worked at Urban Nouveau* in 2010. In 2011, he started the Untenor media project and established 403architecture [dajiba]. He currently works as a part­time lecturer at Osaka City University and University of Shiga Prefecture.

Takuma Tsuji

403architecture [dajiba]|Takeshi Hashimoto

Born in 1984 in Hyogo Prefecture, Takeshi Hashimoto graduated from the architecture department at National Institute of Technology, Akashi College in 2005. After graduated from t the Department of Architecture and Building Science at Yokohama National University in 2008, he obtained a master’s degree from Yokohama Graduate School of Architecture in 2010. In 2011, he established 403architecture [dajiba]. He currently works as a part­time lecturer at Meijo University and University of Tsukuba.

Takeshi Hashimoto

BUS|Satoru Ito

Satoru Ito was born in 1976 in Tokyo. After graduating from the Department of Engineering at Yokohama National University in 2000, he earned his master’s degree in 2002. He worked at aat+Makoto Yokomizo Architects from 2002 to 2006 and then established Satoru Ito Architects and Associates in 2007.

Satoru Ito

BUS|Kosuke Bando

Kosuke Bando was born in 1979 in Tokushima Prefecture. After graduating from the Department of Architecture at Tokyo University of the Arts in 2002, he worked at Schemata Architecture until 2004. In 2008, he obtained his master’s degree from Harvard University Graduate School of Design. Then he worked at Architects Teehouse in 2009 and established Kosuke Bando Architects in 2010. In 2010, he also established BUS. He worked as a teaching assistant at Tokyo University of the Arts from 2010 to 2013, and at aat+Makoto Yokomizo Architects in 2013. He currently works at Kyoto City University of Arts as a lecturer.

Kosuke Bando

BUS|Issei Suma

Issei Suma was born in 1976 in Tokyo. After graduating from the Faculty of Environment and Information Studies at Keio University in 1999, he obtained his master’s degree from Columbia University in 2002. He worked at the Rockwell Group from 2004 to 2007 and at Voorsanger Architects from 2007 to 2010. He established SUMA in 2011.

Issei Suma

dot architects|Toshikatsu Ienari

Toshikatsu Ienari was born in 1974 in Hyogo Prefecture. He graduated from the Faculty of Law at Kansai University in 1998 and from the Osaka College of Technology in 2000. In 2014, he established dot architects. He currently works as an associate professor at Kyoto University of Art and Design, and a part-time lecturer at Osaka College of Technology

Toshikatsu Ienari

dot architects|Takeshi Shakushiro

Born in 1974 in Hyogo Prefecture, Takeshi Shakushiro graduated from the Department of Environmental Design at Kobe Design University in 1997. He worked at Rikuo Kitamura + Zoom Atelier, and Katsuhiro Miyamoto & Associates before establishing dot architects in 2004. He currently works as a specially appointed lecturer at Osaka College of Technology and part-time lecturer at Kobe Design University.

Takeshi Shakushiro

dot architects|Wataru Doi

Wataru Doi was born in 1987 in Kanagawa Prefecture and earned a master’s degree from the Graduate School of Media and Governance of Keio University in 2013. After working at Studio Mumbai Architects, he Joined dot architects in 2014.

Wataru Doi

Venue Design

teco|Chie Konno

Chie Konno was born in 1981 in Kanagawa Prefecture. After graduating from the Department of Architecture at Tokyo Institute of Technology in 2005, she attended at the Swiss Federal Institute of Technology as a scholarship student from 2005 to 2006. In 2011, she earned a doctorate in engineering from Tokyo Institute of Technology and started working at Kobe Design University as a graduate assistant. She also established KONNO in the same year. She became an assistant professor at Nippon Institute of Technology in 2013, and established teco in 2015.

Chie Konno

teco|Rie Allison

Rie Allison was born in 1982 in Miyazaki Prefecture. After graduating from the Department of Architecture at Tokyo Institute of Technology in 2005, she completed a doctoral program without degree at the same university in 2011. She has worked at Root A from 2011 to 2014 and at Atelier and I Kazunari Sakamoto Architectural Laboratory from 2014 to 2015. She established teco in 2015.

Rie Allison